「『ズルさ』のすすめ(by佐藤優)」を読んで
「約束の二重構造」を理解しておくと人間関係は良好になる:「『ズルさ』のすすめ(by佐藤優)」を読んで
佐藤優さんの著書「『ズルさ』のすすめ」。
青春出版社
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タイトルに「ズルさ」と書かれていますが、社会人として身につけておくべき真っ当なことが書かれています。
本書は新社会人の人にこそ読んでほしい一冊ですね。
「『ズルさ』のすすめ」を読んで、なるほどなぁと思ったのが「約束を破らない」という話。
佐藤優さんは「約束というのは二重構造になって」いるといいます。
つまり、約束というのは二重構造になっています。小さな約束事があって、それらを包み込むように大きな約束事がある。小さな約束を守っていくうちに信用を獲得して、さらに大きな約束事ができるようになる。(P.131)
この「約束の二重構造」を悪用しているのが詐欺師であると、佐藤優さんはいいます。
本書でも書かれていますが、詐欺師は最初に小さな金額を借りて、期日に利子をつけて返す。
これを少しずつ金額を上げながら繰り返していき、最後に大金を借りてそのまま消える。
信用(プラス人間の欲)を利用した手口なんですね。
「約束の二重構造」は悪用してはダメですが、正しく使えば人間関係は良好になります。
小さな約束事だからといい加減にせず、誠心誠意をもって約束を果たすこと。
これを続けていくことで、相手から大きな信用を得ることができます。
以前、お客様から聴いた話です。
ある日、顧問契約を結んだ士業の方との契約を解除したと、お客様は言いました。
「なぜ解除したんですか?」と質問しました。
お客様はこう言いました。
「あの先生、約束の時間通りに来たことが一度もなかったから。」
相手との小さな約束事、守っていますか?
この記事を書いた人

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福岡を中心に活動している「声もいい男」研修講師。野見山朋尚です。
読書とゲーム、そして、スーパーロボットと仮面ライダーが大好きです。
「楽習」をモットーに自他ともに認める「いい声」と「わかりやすい話」で講師を務めています。
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